乳がん治療における考え方の違い

乳がん治療において、東洋医学や鍼灸治療と西洋医学の三大療法の考え方は根本的に違います。

東洋医学の考え方は、根治療法です。体全体の免疫力を高め、正常な細胞が本来の働きをすることでがん細胞に打ち勝ち、がんの増殖を抑えるとともにがん細胞を自然退縮させるというものです。

それに対し、西洋医学の考え方は対処療法では、手術や薬などでがん細胞を取り除く、がん細胞を攻撃することによってがんをなくすというものです。

がん治療にあたり、それぞれの治療法の特徴を理解し、治療にあたることが大切です。

東洋医学・鍼灸治療におけるがん治療の特徴

鍼灸治療におけるがん治療の特徴

東洋医学では、「がんは怖くない」「がんは治るもの」と考えています。というのも、がん細胞は免疫力の向上によって自然退縮する(がん細胞が小さくなって消えてなくなる)からです。
「がんが消えてなくなる?」驚かれる方も多いかもしれませんが、人間の体のメカニズムを考えると当たり前のことです。

東洋医学や鍼灸におけるがん治療の特徴は、「免疫力を高めることでがん細胞に打ち勝つ」「免疫力を高めることでがんにならない体をつくる」という考えで治療する点です。

多くの方が御存じないことですが、人間の体では毎日5000個ほどのがん細胞が生まれています。健康な人の体にもがん細胞は存在するということです。ではそのがん細胞はどうなっているかというと、通常の代謝のサイクルによって、「生まれる→なくなる→生まれる」を繰り返しています。なぜ東洋医学で「がんは怖くない」「がんは治るもの」と言っているのかは、このがん細胞の「生まれる→なくなる→生まれる・・・」が人間の体では当たり前だと知っているからです。
人間の体には良いものと悪いものが共存しています。善玉菌と悪玉菌などはその代表例でどちらも人間の体の中に存在しています。がん細胞も同様に人間の体に存在しています。大切なのは悪い細胞の活動が大きくならないようにすることです。

がんという病気(病名がつく)は、がん細胞が腫瘍化し増殖することです。
増殖するというのがポイントです。がん腫瘍があるからすぐに死に至るわけではなく、増殖によって体内の悪い細胞が増えたり大きくなることで良い細胞の活動を邪魔するのが問題なのです。ちなみに転移も同じように捉えている人もおられますが、転移はがんが縮小していると考えることもでき必ずしも悪いものではありません。

このがん細胞が腫瘍化、増殖、転移するしないに大きく関わっているのが、免疫力です。免疫力は人間の体が健康的に活動できるように菌やウイルス、その他体に害を及ぼすものから体を守る人間の基本機能です。
東洋医学や鍼灸治療ではその免疫力を高めることが治療の中心です。免疫力を高めることでがんの進行を抑え、さらにはがんを失くします(自然退縮させます)。

では、がん治療において最も重要な「免疫力」とは何か?
この免疫力を理解るすることで乳がん治療への考え方や取り組みも少し変わるかと思います。

免疫力とは

免疫とは、人間の体に悪影響を与えるものから体を守る機能です。例えば、体外から入ってくる風邪などの菌やウイルスから体を守ったり、日々体の中で作られるがん細胞と闘っています。

その役割を果たしているのが白血球です。白血球は顆粒球、リンパ球、単球の3種類からなりますが、免疫に力を発揮しているのは、顆粒球とリンパ球です。白血球は血液検査などの数値でも見かけますが、約5000~8000が正常範囲内で1500を下回ると命に係わると言われています。
免疫力を高めるには、まず白血球の数値を高く安定させることが重要です。
参考までに抗がん剤治療を行うと白血球の数が減少します。白血球の数が減少すると免疫力が下がるため、人間の体が本来持っている免疫力が発揮できず、がん細胞に打ち勝てなくなってきます。

とりわけ、がん細胞に対して重要なのはリンパ球です。リンパ球の中のNK(ナチュラルキラー)細胞や胸腺分化T細胞はがん治療には重要な細胞です。リンパ球が増えればがん組織の自然退縮が期待できます。
当院の治療でもリンパ球を増やすことで免疫力を高める治療を行います。

その他にも、がんの抗体を得た樹状細胞や白血球内の好中球などが自然免疫としてがん細胞と闘います。そして体内で作られた抗体ががんを集中攻撃します。
※免疫のしくみは下図のようになっています。

このように東洋医学や鍼灸治療では、「がんを治す」「がんを再発させない」ための最重要ポイント免疫力を高めていきます。

鍼灸治療におけるがん治療の特徴

西洋医学におけるがん治療の特徴

西洋医学におけるがん治療の特徴は、「対処療法」である点です。
がん細胞を取り除く、たたく、死滅させるなどの目的で行う治療です。
中でも三大療法といわれる「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療」が代表的な治療法です。

手術

手術

がんの部位や大きさによりますが、手術によってがん細胞を切り取る治療法です。
手術の特徴はがん細胞を一気に取り除くことです。他への転移がなければ完治する可能性が高い治療法だと言われています。
がん細胞を切り取ってしまうため、転移などのリスクが軽減されます。ただ、局所的な治療になるため、広範囲にわたってがんになっている場合や切除できない場合などは選択できない治療法です。

放射線治療

放射線治療

放射線治療も局所治療の一つです。放射線を患部に当ててがん細胞を死滅させる治療法です。
体外から放射線を照射するため手術に比べて体への負担は少ないと言われています。

抗がん剤治療

薬物治療

化学療法とも言われ、薬によってがん細胞を死滅させたり、増殖を抑える治療法です。
点滴や注射、内服などによって抗がん剤やホルモン剤を投与します。体中をめぐるので、手術では治療できない部分や小さながん細胞にも対処できるのが特徴です。
手術や放射線治療が局所治療であるのに対し、抗がん剤治療は全身治療です。



西洋医学のがん治療でどの治療法を選択するかは医師と相談して決定することになりますが、乳がんの場合は病期によって治療法の選択が一般的です。

0期~2期くらいまでの早期がんは、手術によって乳房部分切除か乳房切除を行いがんを取り除きます。その後病理検査を行い、状態に応じて放射線治療を行うという流れが多いようです。

3期~4期は抗がん剤治療での対処が中心です。3期~4期になると転移が見られるため切除での対処は難しく、抗がん剤にて広がったがん細胞を死滅させる治療が中心になります。

がん細胞を取り除くためには早期発見が重要と言われるのは手術での切除ができるからです。

三大療法が体や免疫力に与える影響

三大療法が体に与える影響

がん治療の一つとして三大療法の説明をしましたが、東洋医学や鍼灸治療の観点からは三大療法は決しておすすめしません。
理由は、三大療法はどの治療もがん治療で最も重要な免疫力を低下させてしまうことになるからです。

外科的手術の場合、精神的ストレスは自律神経の交感神経を緊張させ、免疫に悪影響を及ぼします。
もちろん手術そのものも体にストレスを与えてしまいます(手術が有効な場合もあります)。

放射線治療の場合、ピンポイントで照射できても、周りの正常な細胞も巻き込まれるかもしれません。その結果、交感神経を緊張させ、やはり免疫を低下させてしまいます。

抗がん剤治療も、正常な細胞に悪影響を及ぼします。個人差はありますが、吐き気やしびれ、脱毛などの副作用があり、ここでもやはり、免疫が抑制され、自然治癒力も低下します。

このように三大療法は体の大切な免疫機能を低下させてしまい、増殖、転移、再発などを引き起こしてしまいます。仮に三大療法で一時的にがんを死滅させることができても、体そのものががんに打ち勝てる免疫力をもっていなければ、その状態でがんが治ったとは言えないでしょう。
大切なのはがんに打ち勝てる体つくりです。そんな体つくりを目指した治療を行っています。

これから乳がん治療を行う方は、当院に一度ご相談ください。

次のページでは当院のがん治療について詳しく説明します。